看護師はやりがいのある仕事
看護師の私が外科病棟で働いている中で、一番印象に残っている患者さんのお話です。ある私の担当する患者さんは肺癌の末期状態でした。
手術で病巣は摘出したのですがその後癌が再発し、もう抗癌剤投与を行うしか治療方法がなかったのです。でもこのおばあちゃんは、強烈な吐き気や痛みに耐えながら、いつも笑顔で私を迎えてくれました。
いつも私を本当の孫のように可愛がってくれました。だからというわけではありませんが、私もこの患者さんのために何ができるのかといつも考え、足浴やマッサージなどを取り入れて、せめて少しでも病気の苦痛から解放されるよう努めました。するとそのたった数十分の足浴でもその患者さんは本当に喜んでくれて、さらにその患者さんは、何気ない会話の中で私がよく話を聞いてくれることがとても嬉しいと言うんです。そうする中で、患者さんはだんだん私を頼りにしてくれるようになり、家族には言えない弱音や本音を私にもらしてくるようになりました。
看護師として患者さんに一番身近な存在として認められる、そういう目に見える変化が現れるようになると、私も一人の患者さんへの看護にとてもやりがいを持って仕事することができるようになっていました。
ところが数日後、その患者さんの容態は思わしくなく、結局治療の甲斐なくその方はこの世を去られました。その時私はちょうど勤務日ではなく看取ることことができなかったのですが、その日に勤務していた看護師によると、その患者さんは亡くなる直前に、私が今日勤務しているのかどうか尋ねたそうです。
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その時初めて、私は人からこんなにも必要とされているんだと感じた一瞬でした。この発見はまさに、私が患者さんに何かをしてあげているという思いではなく、私が患者さんに多くの事を教えられ、励まされているという発見でした。そして今思えば、患者さんは病気による苦痛と必死で闘っているにも関わらず、看護師の私にいつも笑顔で挨拶してくれる、そのことが実は本当にすごいことなんだということに気づきました。
看護師って、患者さんたちからとても感謝される立場にいるようですが、実は患者さんの姿に学ばされていることがとても多いんです。看護師として子供からひいおじいちゃんひいおばあちゃんくらいの高齢の方と接していると、生ってなんだろう、死ってなんだろう、人生って、人って、自分ってなんだろうと深く考えさせられる場面がほんとに多いんです。
看護師をしているとこのようないくつもの尊い現場に立ち会うことがたくさんあって、たとえ20代の若い、見た目はチャラチャラした能天気な看護師でも、普通の若者が考えないような深いことまで考えてたりするんですよね。それって本当に自分の人生にとってはとてもプラスになる仕事だと思います。これがまさに看護師としてのやりがいを感じる所だと私は感じています。
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